増田眼科
目の病気のこと
代表的な目の疾患
-
瞳孔にある水晶体に濁りが生じて 視力が低下してくる病気です。 かすみ目やまぶしさを感じ、お気づきになる方が多いです。 支障のある域まで視力低下を来たしたり、緑内障を合併した場合手術が必要になります。 点眼治療しながら進行具合いを定期的に診察を受けましょう。 白内障治療薬は、進行を抑える薬であって、水晶体の濁りをとる薬ではありません。視神経が圧迫されて障害を起こし、視野が狭くなってくる病気です。 点眼治療によって眼圧をコントロールして進行を遅らせます。 目の中には血液のかわりとなって栄養などを運ぶ房水と呼ばれる液体が 流れています。その流れが悪くなり緑内障を起こしている場合は、 手術が必要となります。緑内障は自覚症状なく発症している事が 多く、定期的な眼科検診をおすすめします。眼の奥には(眼底)毛細血管豊富な網膜があります。 網膜はカメラで例えるとフィルムのような役割を果たしています。 そのフィルムの感度が低くなったり、フィルム自体が破損してしまった 状態になる病気のことです。 糖尿病の方の約40%に網膜症がおきているといわれています。 糖尿病の方の血液は糖が多く固まり易い状態になっているため 網膜の毛細血管を詰まらせたり、血管の壁に負担をかけて眼底出血を おこしたりします。 糖尿病を放置している人も少なくなく毎年3000人以上の方が糖尿病の 合併症で視力を失い成人の失明の原因の第1位になっています。 糖尿病の診断をうけたら、自覚症状の有無に関係なく眼科の定期受受診をしましょう。網膜(カメラでいうとフィルムにあたる部分)の黄斑という部分に異常な老化現象がおこり 視力の低下や視野の異常を来たす病気です。黄斑は網膜のほぼ中央にあり、物を見る要の部分です。 中でも黄斑の中央にあたる中心窩(ちゅうしんか)は特に視力が鋭敏な一点です。加齢黄斑変性の症状は、 視野の中央がよく見えない、ゆがむ、暗く見えるなどです。最初は片方の眼に起きて程度も軽いために、見過している 事もあります。反対に、病型によっては、急速に視力が低下します。飛蚊症(ひぶんしょう)は、目の前にゴミがちらついて、あたかも蚊が飛んでいるように 見える症状のことです。本来は無色透明である硝子体の中に加齢とともに繊維性の混濁が生じてきます。 その混濁が眼球を動かした時に、フラフラと動いて、飛蚊症として自覚されます。形状は、リング様、糸くず様、 と様々です。 眼底出血、網膜剥離等の病気との区別できないので、散瞳による眼底検査が必要です。。飛蚊症は生理的な症状で 心配なく、又、治療もありません。まぶたの裏側と眼球前方の表面を結びつないでいる薄い膜を結膜といいます。この結膜に炎症が起きるのが結膜炎です。<感染によって広まる結膜炎>A.ウィルス性結膜炎結膜の充血、多量のメヤニ、まぶたの腫れ、まぶたの裏側にブツブツができる、目がゴロゴロする まぶしい。などが主な症状です。 治療は、ウィルスを効果的に排除する薬はありません。そのため、炎症をおさえる点眼薬と細菌の混合感染で 予防する目的で抗生物質の点眼を続けます。 ウイルス性結膜炎の中で感染力の強いウイルスによる結膜炎がいくつかあります。仕事や学校を休み 隔離することで感染 の拡大を防ぐ必要があります。◎流行性角結膜炎(はやり目)アデノウィルス8型(ほかに19型など)により発症します。 潜伏期間は1週間。症状は他のウィルスよりも強く、眼の前にあるリンパ節の腫れを伴うこともあります。 ウィルスが黒眼に至る感染をおこすと視力の低下を伴います。治癒までに2~3週間を要します。◎咽頭結膜炎(プール熱)アデノウィルス3型(ほかに7型など)の感染によりおこります。 夏場にプールの水を介して感染することが多いので「プール熱」とも呼ばれています。 潜伏期間は5~7日、発症から10日程でよくなってきます。 のどの痛みや発熱を伴い全身のだるさや下痢を伴ったりします。◎急性出血性結膜炎潜伏期間が約1日と短いことと、結膜下出血を起こすのが特徴の結膜炎です。 この結膜炎のウィルスは、エンテロウィルス70型とコクサツキーウィルスA24型です。B.細菌性結膜炎細菌感染による結膜炎で結膜が結膜が充血し、メヤニが出たりします。 原因となる細菌はいろいろありますが、ウィルス性の結膜炎と違い有効な点眼薬(抗生物質) があるので 短期間で治ります。<感染しない結膜炎>A アレルギー性結膜炎アレルギーとは、人体に異物が入り込もうとすると それを察知して排除しようとする免疫機能が過剰に働く状態をいいます。 花粉やダニ、カビ、ペットの毛、特定の食べ物などが原因になります。 症状は、充実、メヤニ、まぶたの腫れ、目のかゆみ涙目などがあります。 しばしば鼻アレルギーを併発します。 治療は、アレルギーを抑える点眼薬や炎症をおさえるステロイドの点眼剤を用います。 8種類の代表的なアレルギーの原因になり得る物質について アレルギーの有無を判定する 簡易検査があります。アレルギーの原因を知り、それを排除したりさけることで 症状は軽くなります。B 春季カタルアレルギー結膜炎の一種で、症状が強く、特に春から夏にかけて悪化しやすく「春季カタル」と呼びます。 カタルとは粘膜表面の炎症の事です。結膜だけでなく角膜にも炎症や潰瘍がおきることがあります。単なる目の疲れや目の痛みは、日常誰でも経験しますが、その症状が長い期間続いたり体に悪影響が出てきた場合、この様な状態を眼精疲労と呼びます。 眼精疲労は、何らかの手をうたなければ自然には治りません。 背後に眼や体の病気が隠れている可能性もあります。 ただの目の疲れと考えず早め眼科受診をおすすめします。眼精疲労対策4つのポイント①病気が隠れてないかをチェック・・・病気の治療とビタミン剤点眼
②メガネ・コンタクトが合っているかをチェック・・・よく見える≠よいメガネ(コンタクト)
③視生活や視環境をチェック・・・照明の明るさ、姿勢、空調の向き、睡眠の時間
④ストレス発散・・・散歩、スポーツ、入浴、VDT作業時間※VDTとは、Visual Display Terminalの略眼精疲労の原因がパソコン、テレビゲーム、携帯端末などを長時間使用する事によって 眼や体、心に影響のでる状態をVDT症候群と呼びます。◎体の症状肩がこる、首から肩、腕が痛む、だるいなどの症状がおこり 慣性的になると背中の痛み手指のしびれなど多様な症状に進展します。◎心の症状イライラや不安感をまねいたり抑うつ状態になったりします。◎眼の症状目がが疲れる、視力がおちる、目がかすむ物がぼやけてみえる、目が痛む ひどくなると、近視、角結膜炎、ドライアイなどとともに、ひたいの圧迫感やめまい、 吐き気までおこすこともあります。
検査結果から疑われる目疾患
-
緑内障の疑いを意味します。 我が国の40才以上の20人に1人は緑内障と推定される程、頻度が高く、無自覚に進行する ため 早期発見と早期治療が必要です。 眼圧の測定、視野検査、OCT撮影などが行われます。高血圧症になると、全身の血管への負担が大きくなります。 動脈が細くなる「狭細化」という現象がおこってきます。 また高血圧が長く続くと、血管壁が硬くなり動脈硬化が起こってきます。 動脈硬化の程度は眼底検査で動静脈交叉現象(こうさげんしょう)など から判定されます。 一度起きてしまうと器質的な変化は元には戻りません定期的な眼底検査が必要です。網膜静脈閉塞症網膜の静脈が閉塞する(血管が詰まって血液が流れなくなる)病気です。 この病気の約80%は高血圧が原因と言われています。リウマチの治療には ステロイドが用いられます。 ステロイド使用の副作用で、眼圧があがったり白内障を発症したりします。 眼圧のチェックや白内障の発症や進行の程度を眼科的にみせて頂きます。糖尿病性白内障、糖尿病網膜症がひきおこされていないかの検査が必要です。
症状から疑われる目疾患
-
見にくくないか、物が両眼で見ると2つに見えないか 黒っぽい影が見えないかを確認しましょう。 見にくい場合、前房出血をおこっていることがあります。 出血量が多いと眼圧があがったりして眼痛、頭痛、嘔吐など があらわれたりします。適切な処置をして安静にしている 必要があります。 又、網膜振盪(もうまくしんとう)といい衝撃で網膜が腫れていたり 眼底出血をおこしていることもあります。 眼底検査が必要になります。 物が2つに見える、眼窩(がんか)部の骨折の疑いがあります 骨折の場合手術が必要になります。黒眼の表層がいたむ 角膜上皮剥離の疑いがあります。 痛みとともに強い異物感があります。 光を見ると、涙が出て強いまぶしさを感じたりします。 点眼治療が必要です。ドライアイかも?涙はまばたきにより分泌され目の表面を守っています。 目の表面には、表面から分泌されるムチンが密に存在 して水漏れ性を良くして、その上を水層が覆います。 さらにその上に上下のまぶたのマイボーム腺という管から 分泌される脂質層が覆って水分の蒸発を防いでいます。 目の表面と涙は相互関係にあり、どちらかが悪くなると必ず 他方も悪くなります。 炎症があって目の表面が悪くなると涙は安定せず涙が少なくなると まぶたと目の表面の摩擦が大きくなり目の表面をいためます。 そして、ゴロゴロするなどの目の不快感やまぶしさなとの 見にくさを自覚します。 ドライアイの治療は、涙の水分の蒸発を防ぐ事、涙の水分量を増すと、 目の表面のキズや炎症をおさえる事で点眼治療が第一選択です。 ムチンを産生する点眼薬も登場しました。まぶたに硬いしこりがある時「霰粒腫」(さんりゅうしゅ)の可能性があります。 気づいた時には痛みなどの症状もまったくないとカプセル状にしこりが形成されていて 点眼や眼軟膏も速効性は期待できにくくなります。長期的な軟膏塗布を行い 保存的に経過をみることが多いです。 手術適応の大きさになると、しこりの部分を切開し、とり除く手術を行う事もあります。